胸膜腔、心膜腔および腹膜腔滲出液の細胞診

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外科的に腹膜洗浄標本を得るには、検査用の細胞を採取するため、洗浄またはbarbitageを実施します。骨盤腔内の中皮細胞が広く平坦なシートに広がっています。薄膜が折り重り、 細胞の重積が明らかです。
このような良性中皮細胞は、一定の配列および外観により明らかです。

 

腹膜洗浄標本による良性中皮細胞も、1つに集まり重積しながら立体的な集団になっていきます。精査すると、良性の核の特徴をもつ均一の細胞であることがわかります。

このような良性の中皮細胞集団にはこのほか、重積がわずかであることがあります。腺癌の集塊に典型的に見られる滑らかな辺縁とは逆に、良性の中皮細胞には 波型の辺縁も、鋲釘型の辺縁も見られます。

蜂の巣状に等間隔に並んだ中皮細胞の平らな薄層。

 

画像 17~18は大型のシート状の中皮細胞です。核には空胞化が見られ一定であり、小型であるか目立たない核小体があります。

中皮細胞にはこのほか、立方形の外観を呈し、細胞質に濃縮が見られます。同じく凝縮性があるシートをご覧ください。全体にわたって核が一様に見えます。

腹膜洗浄標本および他の部位からの滲出液標本中には、コレステロールをはじめとする結晶が見られます。