胸膜腔、心膜腔および腹膜腔滲出液の細胞診
胸水標本および洗浄標本 – 卵巣腺癌
女性患者に説明しがたい胸水が認められれば、卵巣由来の悪性腫瘍細胞の評価を急ぐ必要があります。
注:画像をクリックすると拡大します。
画像 43
胸水:
卵巣漿液性乳頭腺癌
20倍
胸水:
卵巣漿液性乳頭腺癌
20倍
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胸水:
卵巣漿液性乳頭腺癌
40倍
胸水:
卵巣漿液性乳頭腺癌
40倍
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胸水:
卵巣漿液性乳頭腺癌
60倍
胸水:
卵巣漿液性乳頭腺癌
60倍
画像 43~45: 胸水: 卵巣漿液性乳頭腺癌
胸水に卵巣漿液性乳頭腺癌の細胞があれば、不連続な細胞集団が見られます。 細胞も核も大小さまざまなものがあります。N/C比増大と細胞質の空胞が特徴です。細胞が単独でも小型の腺房様集団でも見られます。
画像 46
胸水:
卵巣漿液性腺癌です。このような腫瘍細胞は卵巣の腺癌から転移して胸膜滲出液中に発見されるものであり、立体的な乳頭状 – 腺状構造が映し出されています。
40倍
胸水:
卵巣漿液性腺癌です。このような腫瘍細胞は卵巣の腺癌から転移して胸膜滲出液中に発見されるものであり、立体的な乳頭状 – 腺状構造が映し出されています。
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画像 47
胸水:
卵巣漿液性腺癌。立体的ですが、このような卵巣癌細胞の悪性は、背景にあるリンパ球と大きさを比べると容易に理解することができます。卵巣と子宮内膜によく見られるミュラー管由来の腫瘍では、両者の標本を識別するのは困難です。
20倍
胸水:
卵巣漿液性腺癌。立体的ですが、このような卵巣癌細胞の悪性は、背景にあるリンパ球と大きさを比べると容易に理解することができます。卵巣と子宮内膜によく見られるミュラー管由来の腫瘍では、両者の標本を識別するのは困難です。
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画像 48
胸水:
卵巣漿液性腺癌。大型の核と明瞭な核小体があるシート状の腫瘍細胞。やはり、背景のリンパ球と比較すると、大きさの差がよくわかります。これは、連続性のみられない細胞集団です。
40倍
胸水:
卵巣漿液性腺癌。大型の核と明瞭な核小体があるシート状の腫瘍細胞。やはり、背景のリンパ球と比較すると、大きさの差がよくわかります。これは、連続性のみられない細胞集団です。
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腹水:
漿液性境界型腫瘍。漿液性腺状境界型腫瘍が腫瘍細胞の丸い「キャノンボール」を形成している乳頭状の集塊。反応性の中皮細胞の波状縁と比較すると、辺縁が滑らかです。
60倍
腹水:
漿液性境界型腫瘍。漿液性腺状境界型腫瘍が腫瘍細胞の丸い「キャノンボール」を形成している乳頭状の集塊。反応性の中皮細胞の波状縁と比較すると、辺縁が滑らかです。
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画像 50
腹膜洗浄:
卵巣漿液性境界型腫瘍です。細胞質に明瞭な空胞化が見られる腫瘍細胞の乳頭状集塊。
40倍
腹膜洗浄:
卵巣漿液性境界型腫瘍です。細胞質に明瞭な空胞化が見られる腫瘍細胞の乳頭状集塊。
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腹膜洗浄の扱いが強すぎると、きわめて微細な腫瘍を取り除いてしまいます。洗浄標本が、病期分類腹腔鏡検査の不可欠な部分です。洗浄過程により、腫瘍細胞が一般に凝集性のある立体的な集団になり、シート状の良性中皮細胞が混在することになります。腫瘍細胞は大きさ、悪性度および凝集した構造による容易に識別することができます。
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骨盤腔洗浄:
卵巣漿液性境界型腫瘍。この骨盤腔洗浄により、核異型性がきわめて小さい腫瘍細胞の立体的な凝集塊が形成されます。
40倍
骨盤腔洗浄:
卵巣漿液性境界型腫瘍。この骨盤腔洗浄により、核異型性がきわめて小さい腫瘍細胞の立体的な凝集塊が形成されます。
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画像 52
腹膜洗浄:
卵巣漿液性腺癌。腹膜洗浄中に発見される腫瘍細胞の多形性で乳頭様の集団。腫瘍細胞と右下の良性中皮細胞と、大きさの差をごらんください。
40倍
腹膜洗浄:
卵巣漿液性腺癌。腹膜洗浄中に発見される腫瘍細胞の多形性で乳頭様の集団。腫瘍細胞と右下の良性中皮細胞と、大きさの差をごらんください。
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画像 53
腹膜洗浄:
卵巣腺癌。「ぼろぼろの」背景に立体的な腫瘍細胞集団が認められます。20倍
腹膜洗浄:
卵巣腺癌。「ぼろぼろの」背景に立体的な腫瘍細胞集団が認められます。20倍
画像 54
骨盤腔洗浄:
卵巣腺癌。左上の良性細胞4つの集団に対して、悪性腫瘍の立体的な細胞集団が見られます。
40倍
骨盤腔洗浄:
卵巣腺癌。左上の良性細胞4つの集団に対して、悪性腫瘍の立体的な細胞集団が見られます。
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